穴師山調査報告

 令和5年3月21日,古代史の復元の読者の北原氏の案内で,饒速日尊の御陵と思われる穴師山に登山しました。その報告をします。このような機会を設けていただいた北原氏にはこの場を借りて感謝いたします。

 穴師山登山経路 

 穴師兵主神社の駐車場に車を止め,9:20出発。最も左側の車道に沿って400m程登ると,急に左に曲がる曲がり角がある。9:27着。そこからまっすぐに伸びる登山道らしきものがある。

   
 穴師兵主神社  登山道入り口

 その道を少し上がると竹藪の中で道は消滅するが,ほぼまっすぐに登っていく。登りきる(9:44)と,登山道が見えてくる。

   
 急登の竹藪  竹藪を登り切った尾根筋

尾根筋に沿って登山道が存在している。この登山道は景行天皇陵からつながていると考えられる。直登後右方向に曲がり,尾根筋の登山道に沿って740m程登ると,雄岳と雌岳との鞍部に出る。

     
 登山道の様子 登山中に見た雌岳(左)と雄岳(右)  雄岳と雌岳の間の鞍部

 そこ右に曲がって,40m程進むと深さ5m程の堀切が存在していた。この堀切を見た時,最初切通かと思ったが,その前後に道がないので,切通ではなく,ある目的でもって,切り開いたものであることが分かった。この堀切は鋭くはっきりとしているので,2000年前の者とは考えにくく,後世の加工であろうと推定され,後程調べると,戦国時代に,穴師山には穴師山城が存在し,敵の侵入を防ぐために造られたものと判明した。穴師山城があったということは,山頂部が平坦になるように加工されていることを意味し,饒速日尊御陵の築造時の形は失われていることになる。埋葬施設もすでに存在しないかもしれない。残念なことである。堀切を超えて40m程登ると山頂である。(10:40着)

     
 堀切  堀切の手前からみた山頂方向  山頂の手前

 穴師山山頂に到着した。

 穴師山山頂の様子